2006年7月19日

数字で見る今日の雨

って、ことで、なんとか「今日」は乗り切れたんじゃないかと思います。

まっ、昨日寝る前は、「まさかそんなに増えないだろう」と思っていたわけですよ。
それが、まあ朝起きたら「あれっ」ってなりましたよ(笑)。

しかしとにかく「午前3時から5時にかけての」福知山水位の上昇がスゴいんですよね。
19日午前3時:福知山水位 2.43m
19日午前4時:福知山水位 3.17m
19日午前5時:福知山水位 3.96m

つまり、「1時間に70〜80cm」も水位が上昇しているわけですよ。
この時間の急な水位上昇が、おそらく皆を慌てさせたんでしょうね。

まあ雨も、この時間帯にかなり降っていたみたいですからね。
でも考えてしまうわけですよ、「もしかしてこの時間帯にダム放流した?」ってね。

まあこればっかりは、分かりませんけど。
でも前にも書いたように、もうちょっと総合的な情報が皆に分かるようになればいいんじゃないかと思うわけです。

事実僕が町議時代にもらった、「大江町災害対策計画」いは「雨量水位受報用紙」ってのが付いてました。
で、そこには、「放流」って欄があって、それぞれ「大野ダム」「和知ダム」の放流量を書く欄があったんですよ。

でもそんな情報、なかなか一般の人には流れないでしょ。
「今何t、放流した」なんて。

しかも「どれだけ放流したら、どうなるのか」なんて情報もあまり広まってないと思います。
僕も実際に知りませんしね。

で、今回僕が予測に使ったのが「2時間後に福知山水位の1.72倍に大雲橋水位が到達する」と言う公式。
これは実際過去の災害から打ち出された、平均値です。

でも実際の平均値は「3時間後に2時間後に福知山水位の1.72倍に大雲橋水位が到達する」と言うものです。
この「到達時間」の予測が難しいんですよね。

早い時では「2時間」、遅い時では「5時間」と言う例もあります。
まあしかしこの「福知山水位と大雲橋水位の関係を表した表」も以外とみんな持っていません。

ってことで、「平成17年度 大江町災害対策計画」から「福知山水位と大雲橋水位の相関表」を作成しました。
photo935.jpg
まあもちろん↑だけでは、「小さくてワカラン!」と言われると思うのでファイルも用意しておきました。
水位相関表◀「PDFファイル」
水位相関表◀「エクセルファイル」
まあこれだけでは、役に立つかどうかわかりませんがあれば水位予測を立てるのに役立つとは思います。
で、今回の梅雨前線は、数値的に見れば「平成11年6月29日」と良く似ています。
この時は「福知山水位4.57mで、2時間後に大雲橋水位が7.17m」となっています。
ちなみに「比率は平成11年が1.57で、今回が1.43」となっています。

で、さらに過去にさかのぼると「昭和42年7月9日」の「42.7豪雨」も今回と数値的には似ています。
この時は「福知山水位4.33mで、3時間後に大雲橋水位が7.17m」となっています。
ちなみにこの豪雨の時の比率は「1.66」です。

つまり今回の梅雨前線が「過去の平均比率(1.72)」か「平成11年か昭和42年の豪雨並(1.57と1.66)だったらもっとエラいことになっていたと思われます。

え〜と、計算してみると…。
「過去の平均値」:5.00m×1.72=8.60m
「平成11年6月29日」:5.00m×1.57=7.85m
「昭和42年7月9日」:5.00m×1.66=8.30m

あくまで計算上の話ですが、今回はラッキーだったかもしれません。
ただみんな「台風23号の教訓」や「過去の経験」を活かしていたので、対処は比較的早かったと思います。

しかしこうやって、計算をすると「ゾッと」する部分もあるんですよ。
過去に福知山水位が5mを超えた例は何度もあるんですが、そのどれもが「大雲橋水位8m超え」を記録しています。

また今回の比率「1.43」も、僕の持っている記録では過去最低の数字です。
何にせよ、被害が拡大しなくて良かったと思います。

ただやはり田畑には深刻なダメージを与えたかもしれません。
やはり自然の力と言うものは、怖いものです…。

で、僕が今日「散々」ウルサいほどに送り続けた「河川情報」ですが、まあまあだったんじゃないでしょうか。
まあ「当たり・ハズレ」を競うために、情報を書いていたわけではないんですけどね。

で、僕は午前7時7分に比率は「1.42もしくは1.4を計算に使えば」とは一応書きました。
「その通りになった!」って言いたいところですが…、結局自信を持って情報として打ち出すことは出来ませんでしたね。

もうちょっと確信が持てるように、研究しなきゃいけない部分があるかもしれません。
しかしあまり先走った情報だけを流してもしかたがないですからね〜。

今回は、一応僕なりに「各地の水位の変動」や「過去の例」や「各地の雨量」などを元に予測を立てたりしてみました。
また「1時間毎の変化」だけでなく、「数時間前の変化」や「10分毎の変化」なども参考にさせてもらいました。

結構早い時間に「おそらく福知山水位の1.4倍ほどの水位」とは自分の中では確信していました。
ただやはり安全を期すためには、「見込み多め」の予測がいいんじゃないかとは考えていました。

だから最終的には「大雲橋水位7.30mから7.50mじゃないか」と予測したわけです。
ただピークの予測時間は、ちょっと見誤りましたかね。

まあ午前11時30分の時点で、ほぼ増水は落ち着いてはいたんですけどね。

なんしても、自然を相手に予測をするのは難しい!ってことです。

ちょっと、今日は文字だらけになりましたね、すいません(笑)。

======追記(午後5時57分)======
って、わけで福知山市のホームページを散々けなしてきたわけだが、収穫もあった。

非常に「恥ずかしがりや」みたいに、見にくいリンクから「京都府河川防災情報」を発見した。
あのね、いくらトップページに「災害緊急情報」へのリンクを貼っているからと言って、それだけじゃだめでしょ。

せめてトピックスの「お知らせ」の部分にもリンクを貼らなきゃ。
ちなみに何度も言うけど、ココだけですよそんなこともできていないのは。

まあ何度言っても、イイ言葉は出てこないのでヤメておきます(笑)。

で、先ほど挙げた「京都府河川防災情報」なんですが、大野ダムの情報も見れるんですよね。
僕が疑問に思っていた「いつどのくらい放流するのか」ってデータも見れます。

つーか、こんな情報サイトがあるの知らなかったっての!
そりゃ、これだけ見ても「なんじゃこりゃ?」ってなりますけど、総合的に使えばいいデータでっせ、マジで。

てなことで、早速昨日から今日にかけてのデータを見てみる。
どうやら、各地域の累加雨量がピークに差し掛かろうという時点から、放流量を増やしたようだ。

後は、時間雨量が減ったことと、貯水位がギリギリだったため放流量は増えっぱなしだったみたいだ。
つまりこういうことは、今回に限ったことでなく、「雨量が多い時には」行われている作業だと思う。

だとすると「どれくらい放流したら、水位がどれくらい上がるのか?」ってのが気になる。
だって「朝7時過ぎには、ほとんど雨が降ってなかった」はずなのに、何故か水位はどんどん上がって行くし、なかなか水位が下がらないし…。

やはり「ダムの放流量が関係しているのか」って思うわけですよ。
福知山市もそこらへんの関係をもっと詳しく調べるべきじゃないかと思うんですけどね。

そして、いつか来る災害に備えて「総合的」に、ある程度の予測ができるようになっておいた方がいいと思うんですけどね。
合併して「未曾有の水害地」である大江町と一緒になったんだから。

後、僕らももっとある程度の「予測能力」を磨く必要があるとも思いました。
まあもちろん、そればっかりに構ってもいられないんですけどね。

やっぱり、避難はしなきゃいけないし、荷物は運ばなきゃいけないしとやることは一杯ありますからね。
でも「各防災支部」に、ネットで河川情報くらい見れる設備は必要じゃないかな、って思うわけですよ。

もちろん一斉放送による、情報伝達も必要です。
ただもうちょっと「聞こえやすく」してほしいと思う(笑)。

まっ、しかしだ、きたる「出水期」に向け、僕なりにもっと研究していきたいと思います。

って、今日はホンマにマジメな、ワタクシ(笑)。

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