2006年1月11日

生の声は勉強になる

今日はいくつか資料を作成した後、お店を手伝いに行った。
近所でお葬式があったため、父親は隣組なので準備・出席。

お店では昼の弁当・夜の弁当の準備・仕出し。
と、忙しく人出が足りないために、僕も少々手伝いに行ったわけだ。
(あまり役には立っていないが…)

で、そこに小原田地区からおばあちゃんが2人ご飯を食べに来てくれた。

合併前の大江町には「へき地バス」というサービスがあった。
つまり周辺部の地域に、町が無料でバスを運行させていたのだ。

このサービスは大変に重要で、へき地に住む高齢者に取ってはまさに「命綱」とも言えるものだった。
病院へ行く…、買い物に行く…、そして食事を楽しむ…、などなど週に一回みんな良く利用していた。

そして毎週水曜日には小原田地区のおじいちゃん・おばあちゃんがたくさん、我が店に訪れてきてくれていたのだ。
両親も毎週水曜日には、この人達に合わせたメニューを考えていた。

で、合併協議の中ではこのバスについて、結構な論争があった。
結局「大江町で実施のへき地バスについては、現行のバス路線に組み込むことなどで、住民サービスの確保をはかることとする。なお、その場合の料金については、バス料金体系による。」
ということが合併協で確認された。

つまり無料から有料に変わったわけだ。
しかし利用者からすれば、まずは存続が大事だったのでへき地バスが残ることは喜んでおられた。

使用料は市営バス(元大江町営バス)の初乗り料金「150円」となった。
ただこの料金「150円」を支払うことによる、不都合もでてきたそうだ。
もちろんこの料金は「片道」の料金で、結局往復で「300円」必要となる。

問題は料金の支払いかたにあるらしい。
つまり毎回「小銭」を出して、払うのが結構大変らしいのだ。
ちょうど「150円」ない時は、さらに大変らしい。

こうしたやり取りの中で、運転手も対応しきれない場合があるらしい。
そうなると「料金を払ったもの、払ってないもの」が生じるのでは、とおばあちゃん達は僕に話してくれた。

だからおばあちゃん達は「チケット制にしてほしい」と言ってくれた。
なるほど、よく考えたらそれがいいわな〜。

それを聞いて僕が「じゃあ10回券買うたら、1回分余分につけるとかしたらいいですよね〜」と言うと、
「そうやな〜、それがいいわな〜」と答えてくれた。

スキーのリフトじゃないけど、回数券を買えばオマケ(と、言ってよいのか)がつくのは当然だ。
このおばあちゃん達は、片道だけを利用するわけがないので「へき地バス往復券」とすればいいのだ。

それか「定期」のようにしてもいいわけだ。
しかしお金を有料にした以上、もっと拡充の方向に持って行っても良いのではないだろうか。

等々、お店を手伝いながら色々と浮かんで来た。
やはり生の声ってのは、勉強になる。
特に合併による変化に対する、言葉だったのでなおさらそう思った。

このへき地バスの話が出る前には、おばあちゃん達は「雪かきキャラバンみたいなものできんかな〜」とも言っておられた。
話を聞くと、屋根からの雪下ろしはなんとかなるらしい。
しかし、その後大量に積み上げられた雪はどうにもならないらしい。

「屋根の雪を下ろしてくれとは言わんけど、下ろした後の雪がな〜」と言っておられた。
さらに「タダでやってもらおうとは思っとらんのやけどな〜…」とも言っておられた。

ハッキリ言って、合併により府下で3番目の広さとなった福知山市全域を行政だけでまかなうのは無理がある。
もちろん行政に訴えることは大事であるし、続けて行かなくてはいけない。

しかし行政だけに頼るのではなく、「行政ではできない」ことを僕たちでやらなきゃダメなんではないだろうか?
そうして取り組み実行し、そして行政と協力できれば「これまで以上のサービス提供」は可能ではないだろうか?

やはりお年寄りの言葉は、国の財産だ。
色々考えさせられた…。

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.miyakitakeshi.com/mt/mt-tb.cgi/12081